キャロライン フォウレストについて

キャロライン フォウレストは極右勢力や原理主義者に関する著書を今までに多く手がけてきた。主なものに、『クロスファイアー(ユダヤ原理主義、キリスト原理主義、イスラム原理主義の比較)』、『ブラザー・タリク(タリク・ラマダンの二枚舌)』、『マスクを剥がれたマリーヌ・ルペン』、『神への冒涜を称える(シャーリー・ヘブドはなぜ反イスラム主義ではないのか)』、『世俗主義の天才』などがある。

フォウレストの著作の多くはペーパーバック版として出版され、数々の名誉ある賞を受けている。2005年には「ラシート国家賞」、さらに「政治書籍部門賞」、「ジーン・ゼイ賞」、「コンドルセットーアロン賞」、「フェクタン賞」、「アドリアン・ドゥヴァンアカデミー賞、倫理・政治科学部門賞」などを受賞した。

過去3年間に渡り、フォウレストは  « Ils changent le monde »と題するフランス国内でのラジオ番組をプロデュースした。また「フランスモデル」と題するフランス24、11TVでの連続討論会をフランス語、英語、アラビア語で開催することを提案した。

またフォウレストは2004年から2009年までの5年間、シャーリー・ヘブドのジャーナリストを務めた。その間にあの風刺画を巡る職員射殺事件が発生している。彼女はヘブド紙のメイン記事として、デンマークの風刺漫画についての解説を担当し、同紙はモハメドを名乗るイスラム原理主義者の極端な思想を批判、表現の自由を護るという編集方針を固める契機となった。

そのシャーリー・ヘブド社を擁護する書、『神への冒涜を称える』はフランスでベストセラーとなり、2015年、ルシエン・キャロウビより「忍耐への対価」賞を受けた。また作家のサルマン・ラシュディは同書を「きわめて重要な一冊」であると論評した。

あの7月10日に起きたシャーリー・ヘブド職員虐殺事件の後、フォウレストは、自称モハメドが「俺はシャーリーだ」と口にする風刺画を載せたシャーリー・ヘブド紙の第一面をスカイ・ニュースというテレビ番組で掲げようと試みた。しかし、同番組はそれを「挑発的で不快な言動」として許可せず、ライブ中継に出演中のフォウレストを常時監視、言動を厳しく規制した。

キャロライン フォウレストはイスラム教に関連する著作やサルマン・ラシュディ、タスリマ・ナズーリンと共に「新たな全体主義に対するマニフェスト」に署名をした事で、脅迫を受け続けている。実際にフォウレストは、彼女が擁護する「あらゆる人の結婚を認める会」への反対運動を展開していたネオファシストグループに属する複数のメンバーから殴打などの肉体的暴力を受けている。暴力をふるった中の一人は、極右・人種差別を標榜するグループの一員で、フランスではよく知られる悪名高き人物であった。

フォウレストはまたフェミニズムの指導者であるイナ・シェヴチェンコについての著作も書いている。それは単なる人物描写の域を越え、現代のフェミニズム運動の記録であり、アラブの春とウクライナの春という2つの若い世代の闘いの架け橋となる作品である。

最新作『世俗主義の天才』では、フランスの世俗主義とアメリカでのそれとの比較を論じている。

ベルギー、スイス、デンマーク、ノルウェー、クロアチア、ギリシャ、トルコ、イエメン、モロッコ、チュニジア、アルジェリア、アメリカ、カナダなど多数の国でフォウレストは講演を行っている。

また彼女は映画作家としても活躍中で、21作のドキュメンタリー映画を監督し、世界中のイスラム女性の声を集めた70作の映画のプロデュースを行なってきた。2003年には短編映画で「ベスト脚本賞」を獲得している。

 

次の監督作品は、事実に基づいたフィクション作品、『戦うシスターズ』。この作品では、イェジディスの女性たちを救済するためにクルド人レジスタンスと共に戦う世界中から集まった女性兵士たちの生きざまが一大叙事詩のように描かれている。

キャロライン フォウレストの著作『神への冒涜を称える』及び『ブラザー・タリク』は英語版が出版されている。

・論文、記事の英語版はここから読むことができる。

・シャーリー・ヘブド射殺事件が起きた際のキャロライン フォウレストとシャーリー・ヘブド社社員の記録映画についてはここから観ることができる。

 

(Translation : Tomoyuki Iwata / 翻訳:岩田 朋之)

 

 

To read one of Caroline’s books in English: In praise of Blasphemy or Brother Tariq

  • To see the film about Caroline and hers camarades of Charlie during the cartoons affair.